厚労省の概算要求、36兆5803億円 福祉にもAI投資
2026年08月31日 福祉新聞編集部
厚生労働省は8月26日、2027年度予算の概算要求を公表した。一般会計総額は26年度当初予算比4・4%(1兆5370億円)増の36兆5803億円。高市早苗首相肝煎りの「『強く豊かな日本』投資枠」として1兆337億円を計上しAI(人工知能)活用を含む医療、介護、障害福祉のテクノロジー導入(283億円)を盛り込んだ。増額幅が1兆円を超えるのは異例。「投資」がキーワードの予算編成となった。
介護、福祉の人手不足を解消するため、AIを活用することで業務の効率化を図る。経済成長につながる「投資」という側面を強く意識した。厚労省の職員の定員も374人の純増を要求し、人材にも投資した。
相談業務もAI活用
AIの導入先は見守り機器、介護記録ソフト、インカム(業務用通信機器)を想定する。その導入を担う人材の養成費用も補助する。これらに地域全体で取り組むことも促す。自殺対策や生活保護における相談業務でもAI活用に予算を充てる。
介護、障害福祉の人材確保にも投資枠として138億円を計上した。改正社会福祉法による都道府県ごとの「福祉人材確保の協議会」設置を後押しする。介護福祉士の修学資金貸付、介護福祉士養成施設での介護ロボット導入も支える。
福祉施設整備費2倍
40年を見据えたインフラの構築も進める。障害者支援施設、生活保護法関連施設、女性自立支援施設の整備費は、今年度比2倍の83億円を計上。災害時に要配慮者を受け入れる障害者支援施設などに対しては、改築や修繕に必要な予算105億円を計上した。
高齢化などによる自然増は3400億円で、内訳は医療が2000億円、障害福祉が1550億円。逆に、生活保護は受給者の減少を見込んだ。
税制改正要望には家事支援やベビーシッターを含む認可外保育施設の利用を促す措置を盛り込んだ。子育てや介護をしながら働く人を増やしたい考えだが、中身は不明だ。

