女性支援の自治体間格差是正へ 厚労省が検討会発足

2026年0817 福祉新聞編集部
初会合であいさつする伊澤知法審議官(左)

 厚生労働省は7月29日、困難な問題を抱える女性支援法を見直すための検討会(座長=戒能民江お茶の水女子大名誉教授)の初会合を開いた。都道府県に必置の女性相談支援センター(旧婦人相談所)の取り組みの格差を是正し、底上げする方策を検討する。2027年3月に報告書をまとめる。

 同法は議員立法によるもので、24年4月1日に施行された。付則に施行3年後の見直し規定がある。行政裁量が大きい点をどうするかが最大の論点だ。

 同法は売春防止法から婦人相談所、婦人保護施設(全国47カ所)、福祉事務所配置の婦人相談員(1770人)を移して名称も変えた。

定員充足率は2割

 婦人保護施設は「女性自立支援施設」となり、心身の健康の回復を支える施設と規定された。女性相談支援センターの措置によって入所が決まる点は従来通りで、定員充足率は2割と低調だ。

 47カ所のうち23カ所は行政の直営で残りを社会福祉法人が運営する。任意設置のため都内に5カ所あるが、8県は未設置だ。第1種社会福祉事業だが、福祉施設という認識は広がっていない。

一時保護は4割減

 女性相談支援センターでの一時保護も、保護される女性の生活上の制約が多い点がかねて問題視されてきた。一時保護の件数もこの10年で約4割減り、自治体間の格差も大きい。

 頼れる人がなく、寝泊まりする場もない女性が一時保護にたどり着くには手続きの面でもハードルが高く、抜本見直しが必要だとされる。

 法に基づく市町村の基本計画(努力義務)も策定率は2割弱にとどまる。児童福祉法など他法の施策との連携も重要な論点としてこの検討会で議論する。

 座長の戒能名誉教授は同日の会議冒頭で「私は困難に直面する女性たちに新しい女性支援法が行き届いているか大変気になっている」と話した。

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