内密出産の費用、市が負担 実施計画の概要明らかに〈大阪・泉佐野市〉
2026年05月27日 福祉新聞編集部
親が育てられない乳児を匿名で預かる「赤ちゃんポスト」と、病院の担当者のみに身元を明かして出産する「内密出産」の導入を目指す大阪府泉佐野市は11日、事業実施計画の概要を明らかにした。赤ちゃんポスト「赤ちゃんいのちのバトン」は出生後1カ月未満の新生児の受け入れを原則とするほか、内密出産にかかる費用は市が負担する方針。利用は市民に限定しないという。
熊本市の慈恵病院、東京都墨田区の賛育会病院が先行して取り組むが、自治体主導では初の試みだ。地方独立行政法人りんくう総合医療センターと連携し、今年度中の運用開始に向けて準備を進めている。
事業実施計画では同センターと市役所にそれぞれ相談室を設ける方針も示された。
同センターには「内密出産・赤ちゃんいのちのバトン相談室」(仮称)を設置する。24時間体制も視野に保健師や看護師といった専門職を配置。市役所は「妊娠葛藤相談室」(仮称)で幅広く妊娠に関する相談に対応。同様に専門職の配置を見込む。
同市は今年3月末、大阪府へ事業実施計画を提出。相談室の人員配置や、乳児を受け入れた後の児童相談所との連携などについて、府と継続して協議を進めるという。
市は1億5000万円を投じ、設置場所となる同センター内に乳児を受け入れるために必要なハード面の整備、改修を進める。
経済的困窮などによりこどもを育てることが困難な妊産婦が、出産の前後で一時的に生活する「妊産婦シェルター」も今年度中、民家を借り上げて設置する計画だ。

