民生委員にチーム制導入を 負担軽減へ調査研究で提言〈厚労省〉
2026年05月25日 福祉新聞編集部
厚生労働省は民生委員・児童委員の担い手不足解消に向けた調査研究を行い、民生委員が1人で1区域を担う負担が重いことから、複数の民生委員で区域を担当するチーム制を導入することなどが提言された。
民生委員は全国に約22万人おり、3年に1度一斉改選される。直近の2025年度改選では欠員が初めて2万人を超え、担い手確保の問題はより深刻化している。
調査研究は委託を受けた日本総合研究所が実施。市区町村アンケート(回収837カ所)によると民生委員の87%が60代以上で、54%は就業していた。25年度改選での新任委員の割合は35%。推薦母体は「自治会、町内会」「現任民生委員」「市区町村民生委員児童委員協議会、地区民児協」が多かった。担い手確保の取り組みは、民生委員に対する研修の実施、表彰事業、感謝状授与、サポートする仕組みの整備が上位だった。
民生委員が特に負担に感じていることは「訪問活動」が最多。次いで「行政からの充て職や動員」「行事、事業、会議」と続いた。負担軽減に関する取り組みは、定例会などの会議や研修の見直しが多かった。74%は民生委員活動と仕事を両立するための支援をしていなかった。
提言では、民生委員の選出に地域包括支援センターや社会福祉法人などが関与する仕組みの整備を求め、住民の情報を把握できる小地域で推薦準備会を設けて候補者を選出することも有効だとした。現役世代に向けた広報活動を推進することや、「隣人愛」など民生委員の基本理念は維持しつつ、「現在の民生委員像」について議論を深めていくことも提言された。

