バリアフリー総理大臣表彰に埼玉聴覚障害者福祉会
2025年01月22日 福祉新聞編集部内閣府による2024年度バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰の内閣総理大臣表彰に、埼玉県毛呂山町の社会福祉法人埼玉聴覚障害者福祉会(永井紀世彦理事長)が選ばれた。
同法人は1994年に設立され、現在、障害者支援施設、特別養護老人ホーム、埼玉聴覚障害者情報センター(委託)など8事業を運営している。85年に法人の前身となる「どんぐりの会」がろう重複障害者の生活や就労の場を求めて活動を始め、翌86年に共同作業所「どんぐりの家」を開設した。それまで障害者施設を利用してもコミュニケーションがとれないため、在宅で孤立していたろう重複障害者のニーズを掘り起こすきっかけとなった。96年には「ふれあいの里・どんぐり」を開設。ろう重複障害者の施設の建設運動は漫画化され、聞こえない人、聞こえにくい人の生きづらさを社会に啓発することになった。
昨年12月27日に首相官邸で行われた表彰式に出席した永井理事長は「バリアフリー、ユニバーサルデザインというと物理的なイメージが強いが、情報コミュニケーションのバリアをなくし、どこでも自由に手話で話ができる環境をつくっていく活動が評価された」と話している。
同表彰は2002年度から毎年度実施されている。23回目となる今年度は優良賞、奨励賞に各2団体も選ばれた。