介護の倒産過去最多 訪問介護が約半数(東商リサーチ)
2025年01月20日 福祉新聞編集部東京商工リサーチは9日、2024年に倒産した介護事業者が172件と前年より50件増え、過去最多だったと発表した。特に訪問介護が約半数を占めており、今年度の基本報酬引き下げも影響しているとみられる。
業種別では▽訪問介護(81件)▽通所・短期入所(56件)▽有料老人ホーム(18件)▽その他(17件)。原因は売り上げ不振が7割を占めた。
事業規模は従業員4人以下が60%で最多。負債額も1000万~5000万円未満が64%で最も多かった。
地区別では▽関東(36%)▽近畿(22%)▽九州(13%)▽東北(8%)と続いた。
東商リサーチは「介護事業者の倒産は介護難民が生じる可能性もあり、社会問題化している」と指摘。「地域に根差した零細事業者と大手事業者の共存を見出す一方で、効率化や協働化などの支援が急務だ」と訴えている。