新宿「トー横」問題 若者向け相談窓口設置 社会福祉士らが対応

2024年0610 福祉新聞編集部
トー横「相談室」

東京・新宿の「トー横」と呼ばれる一角に若者が集まっている問題を受け、東京都は5月31日、若者向け総合相談窓口「きみまも@歌舞伎町」を都健康プラザハイジア(新宿区)15階に設置した。常時5人ほどが対応に当たるという。

祝日を除く火曜から土曜の午後3時から9時まで開けている。運営は東京都豊島区にある社会福祉法人やまて福祉会(新津伸次理事長)に委託し、社会福祉士や精神保健福祉士らが相談に乗る。ケースに応じてほかの支援団体につなぐほか、定期的にアウトリーチも行う。

室内にはプライバシーが確保された相談スペースのほか、複数のソファも配置。菓子やカップ麺などを無料で提供する。携帯電話の充電もできる。

トー横をめぐっては、家や学校に居場所のないこどもが都内外から集まり、犯罪に巻き込まれるケースが相次いでいるため、都は1月に歌舞伎町の一角に臨時の相談窓口を設置。期間中は延べ約300人が相談に訪れた。

やまて福祉会は2005年、中高年事業団やまて企業組合が設立。これまで、ネットカフェで寝泊まりしながら働く人へのサポートや、人材確保に向けた「TOKYOチャレンジ介護」などの運営実績が評価され、今回委託が決まった。委託費は年約1億円だという。