介護施設居住費の基準費用額 24年8月から1日60円増
2024年01月14日 福祉新聞編集部厚生労働省は介護施設の居住費の基準費用額を2024年8月から1日当たり60円引き上げる。それにより特別養護老人ホームの場合、日額で多床室は915円▽従来型個室は1231円▽ユニット型個室的多床室は1728円▽ユニット型個室は2066円――となる。食費の基準費用額は現行の1日1445円を維持する。
低所得の入所者が負担する居住費・食費には上限額(第1~3段階)があり、厚労省が標準的な費用として定める基準費用額との差額が補足給付として施設に支払われる仕組みになっている。
引き上げは介護施設のすべての居室類型で行うが、以前から入所者の負担が0円の多床室の低所得者(第1段階)は今後も負担はないようにする。
厚労省は12月27日の社会保障審議会介護給付費分科会に報告した。光熱水費の高騰や在宅で生活する高齢者の負担とのバランスを考慮したという。
老健などの多床室25年8月から負担
厚労省は同日、一部の老人保健施設と介護医療院の多床室の室料負担について、25年8月に導入することも報告した。老健の「その他型」「療養型」と介護医療院の「Ⅱ型」で、居室面積が1人当たり8平方メートル以上を確保している場合、月約8000円の室料を求める。対象となるのは8000人程度。ただし、低所得の入所者(補足給付を受けている)の負担は増やさないようにする。