里親の元で暮らすこどもたちがアパレルブランドShinzoneの内装などを製作
2023年06月29日 福祉新聞編集部里親養育を支援する一般社団法人COCO PORTA(ココポルタ、白田有香里代表理事)は、アパレルブランドの内装の一部を製作した。里親の元で暮らすこどもたちが、試着室のカーテンを製作したほか、ハーブティーのパッケージも手掛けたという。
ブランドは「デニムに合う上品なカジュアル」をテーマに展開するShinzone(シンゾーン、染谷裕之代表)。ルミネ新宿などに店舗があり、5月18日に東京・表参道に旗艦店をオープンした。
染谷代表は2022年、一般社団法人いちご言こと祝ほぎの杜もりを設立。これまで児童養護施設や乳児院で暮らすこどもたちに、七五三や成人式など日本の伝統的な祝いごとを支援する活動をしてきた。
取り組みの狙いについて染谷代表は「少子化が進む中、ファッション業界でもこどもの支援が広がれば。福祉との架け橋を目指したい」と語る。
里親の元で暮らすこどもたちが手掛けたのは、旗艦店の試着室で使用するカーテン。タフティングと呼ばれる技法で製作したアルファベットやマークの刺繍を使用した。試着室内にはこどもたちが描いた絵も飾った。
このほか、こどもたちの絵を活用してデザインしたパッケージのハーブティー3種類も販売。いずれも、同法人が関わるこども21人と、シンゾーンのスタッフらが参加したワークショップで製作した。
ココポルタは、東京都児童相談所の職員で千葉市里親会の会長も務める白田代表が22年2月に設立。今後、ファミリーホームの運営や社会的養護のアフターケア、地域の子育て支援などを予定している。白田代表は「作品が店内で使われることで自己肯定感が向上する。スタッフを通じてお客さまに社会的養護に関する物語が伝わることも意義がある」と話している。