社会的養護出身者らがオンラインフェスで交流

2025年0304 福祉新聞編集部

児童養護施設や里親家庭などで暮らす中高生や支援者を対象にした「ぴあ応援ふぇす」が2月23、24日にオンラインで開かれた。朝日新聞厚生文化事業団と、同事業団と関わりのある学生らでつくる実行チームの主催。

巣立ちのプログラムでは、事業団から給付型奨学金を受けた応援生らが出演し、さまざまな質問に答えた。

1人暮らしで大変なことについては「保証人がいないので、物件探しが大変だった」「電気やガスの契約、市役所での手続きが面倒」などの意見が出た。節約術については「美容のために食費を削る」「賄いが出るバイトだと幸せ」といった声もあった。

また、友達に社会的養護出身であるかを打ち明けるべきかという質問もあった。これについては「自分からオープンにはしない。聞かれたら言う」「自分のことを知ってもらいたい人には言ってもよいのでは」といったアドバイスがあった。

また、栃木県の児童養護施設出身で、大相撲十両の生田目なばため関が出演するコーナーもあった。力士になった経緯や、日ごろの稽古の様子などについて話し「社会に出ても、施設でお世話になった人が応援してくれる。お互い頑張りましょう」と呼び掛けた。

イベントは、応援生の60人が運営している。社会的養護出身者として、全国にいる後輩たちの役に立てばと企画し、全国から150人の応募があった。今回は北九州市にある児童養護施設「天使育児園」のホールを会場に、ユーチューブで配信した。