学童保育待機児童、過去最多の1万8462人 共働き増で需要高まる

2024年0730 福祉新聞編集部

こども家庭庁は19日、5月1日時点の放課後児童クラブ(学童保育)の実施状況の速報値を公表した。待機児童数は1万8462人、登録児童数は151万5205人でともに過去最多となった。共働き世帯の増加などに伴う需要の高まりが受け皿整備を上回った。12月に確報値と、10月1日時点の速報値を公表する予定だ。

登録児童数は右肩上がりで増加を続けており、前年から5万7821人増えた。受け皿が拡大する一方、待機児童数は前年から2186人増え、過去最多だった2019年の1万8261人を上回った。

同庁は文部科学省と連携して学童保育の受け皿整備に取り組んでおり、今年度末までに152万人分の受け皿を整備する目標は達成する見通し。同庁成育環境課によると、目標達成後は市町村の状況を踏まえ、必要量を見極めながら進めたいとしている。

また、学童保育の需要をめぐっては夏休みに高まり、年度後半にかけて落ち着いていく傾向があり、国は夏季限定で開所する学童保育の支援策を検討している。

夏休みの旺盛な利用ニーズに対して対策を講じる自治体が出てきており、神戸市は今年度、夏休み期間だけの利用を一部施設で認め、市内250施設のうち比較的余裕のある公設民営の20施設で受け入れる。

三重県四日市市は夏休みなど長期休暇に限り利用する児童を受け入れた場合、人数などに応じて補助する制度を今年度立ち上げた。