ノウフクの日、各地で推進イベント 官邸では制定記念交流会

2024年1209 福祉新聞編集部
農福連携5団体を官邸に招いて開かれた交流会=農水省提供

政府が6月に改訂した「農福連携等推進ビジョン」で新たに11月29日を「ノウフクの日」と制定したことを記念し、各地で農福連携の推進に向けたイベントが開かれている。改訂ビジョンでは2030年度までに農福連携の主体を1万2000以上にする目標も掲げている。

首相官邸では同日、林芳正官房長官、農林水産、厚生労働省などの関係大臣が、農福連携の優れた取り組みを表彰する「ノウフク・アワード」の受賞5団体を招いて交流会を開いた。

あいさつで林官房長官は、10年以上前、農水大臣だった時に農福連携の創成にかかわったことを振り返った後、「新しい目標に向けて各施策のフォローアップをしっかり行っていければ」と述べた。

会場では受賞団体の活動紹介、農福連携に関する展示のほか、農福連携で栽培された野菜、ハムなど加工品の立食も行われた。実際に農作業をしている障害者も参加し、交流を深めた。

また、2日には企業に農福連携の魅力を発信するイベントが、東京都渋谷区の渋谷キューズスクランブルホールで開かれた。農福連携に取り組む約25団体が野菜、加工品を販売。農福連携の実践者の講演やトークセッション、障害者が農作業をしやすくする道具(治具)の体験コーナーなどもあり、多くの参加者でにぎわった。

イベントを共催した日本農福連携推進協会の皆川芳嗣会長理事は「農福連携の持続可能性を考えると企業にわが事として参画してもらうことが必要」と話し、ノウフクの日の制定を機に農福連携のさらなる発展に意欲をみせた。