歯科受診で介護費抑制 東北大大学院が高齢者を調査

2024年1022 福祉新聞編集部
東北大大学院プレスリリースより

歯科受診している高齢者は介護費用が低いことが、東北大大学院(仙台市)の研究グループの調査で分かった。口腔状態の悪い高齢者は要介護になるリスクが高いという先行研究はあるが、歯科受診と介護費用が関連するか検討されたことはなかった。

自立している高齢者8429人の過去6カ月の歯科受診の有無と、その後8年間の累計介護費用を調べたところ、予防的に歯科受診している高齢者は未受診者に比べて約11万円低かった。治療目的の歯科受診では約8万円、予防または治療目的の歯科受診では約10万円それぞれ低いことも分かった。

研究グループは歯科受診で口腔の健康が保たれ、要介護になることが先送りされたことや、要介護になっても重症化が抑えられたことで、介護費用が低くなった可能性があるとしている。