静岡市が身元保証事業者を認証 政令市初の制度開始

2024年0214 福祉新聞編集部

静岡市は「終活支援優良事業者認証事業」を始めた。身寄りのない高齢者が増えて入院時の身元保証や、金銭管理など生活支援のニーズが高まり、サービス事業者とのトラブルが問題となる中、市が事業者の質の保証に関わる必要があると判断した。政令市による認証事業は初めて。

 

事業者は市内に本部、事業所のある社会福祉法人、株式会社などで法人格は問わない。身元保証のほか、行政手続きの援助、買い物支援、葬儀支援、残存家財の処分などで1年以上の実績が求められる。

 

サービスごとの費用、契約締結・解約時の手続きなどをウェブサイトに掲載し、困難事例への相談体制整備などの基準を満たせば、有効期限3年の優良事業者認証が得られる。その後は3年ごとの更新となる。

 

1日には事業者説明会が開かれ、社会福祉法人など7法人が参加した。認証申請があれば、市は2月中にも審査する。優良事業者認証者は市が作成する「エンディングノート」、地域包括支援センターなどで紹介される。市の担当者は「事業者と手を携えてこの業界をより良くし、市民が終活をスムーズにできるようにしたい」と話している。

 

身寄りのない高齢者の身元保証などをめぐっては、国でも対策を進めている。所管する省庁や制度がない問題などを共有し、省庁横断で事業者向けガイドラインの策定などに取り組んでいる。