障害者雇用で貢献の11団体を表彰(全国社会就労センター協議会)

2024年0306 福祉新聞編集部
表彰される大分キヤノンの担当者

全国社会就労センター協議会(セルプ協、叶義文会長)は2月21日、障害者雇用などで多大な貢献があった団体に対する「協力企業・団体・官公庁等感謝」の表彰式を開催した。今年度は11団体に対して感謝状を贈った。

 

中でも、10年以上継続して年額500万円以上発注している団体を対象とする「特別感謝(発注)」には、ニッポー(大阪府)が選ばれた。

 

推薦したのは社会福祉法人こがね福祉会(福岡県)。2000年の開所時からニッポー社の九州工場で製造された使用済みのプラスチックリールを再利用するための作業を依頼され、選別や検品、仕分けなど利用者の適性に応じた作業を実施している。

 

同会は「一般就労に近い形で働けることは大きな意味を持っている」などと評価した。

 

同様に、就労支援を受けた障害者を10年以上継続して雇用し、同時に法定雇用率も順守している「特別感謝(雇用)」には、大分キヤノンが選ばれた。

 

同社は、暁雲福祉会(大分市)と合弁で08年に設立した特例子会社。重度の知的障害者を定期採用している。

 

推薦した同会は、同社が障害特性に応じた補助工具を開発したことや、労働条件もきめ細かく整備するなど環境づくりに力を入れたことを評価。同会から職員を出向させ、生活や就労をサポートする仕組みも導入した結果、1期生は勤続15年を迎えたという。

 

このほか、「感謝(発注)」に、江見印刷紙工(大阪府)、ユタカ技研(静岡県)など7社、「感謝(雇用)」に小浜食糧(長崎県)など2社が選ばれた。