東京・三鷹市に在宅介護の新拠点 リハビリ、人材育成、研究も
2023年12月21日 福祉新聞編集部在宅介護を支援する東京都三鷹市の新拠点「三鷹市福祉Laboどんぐり山」(同市大沢)が今月開所した。高齢者向けリハビリ▽介護人材育成▽在宅医療・介護の研究――の3機能が同居することが特徴で、同市によるとこうした複合施設は全国初だという。
市がおよそ7億円を投じて、市南西部の旧特別養護老人ホームの建物を活用して開設した。地上3階地下1階建てで、延床面積は約3700平方メートル。運営は社会福祉法人三鷹市社会福祉事業団が担っている。
この拠点には「市生活リハビリセンター」「市介護人財育成センター」「市在宅医療・介護研究センター」が入り、職員は同事業団の他施設からの異動や兼務で20人弱だ。
リハビリセンターは病院や福祉施設から直接在宅に移行することに不安を抱える高齢者らが対象で、介護職員や理学療法士と伴走しながら在宅生活を送る上での課題の解決を目指す。
短期宿泊用の居室7部屋を用意し、家族も一緒に宿泊できる。家族は介護の方法を学ぶことができる。介護保険外の独自サービスで実施するが、都の補助金などを活用して利用料金は1日2650円ほどだ。
人材育成センターは専門職向けの喀痰かくたん吸引研修、管理職研修などに加え、介護を担う家族や市民向けの研修も開催していく。
在宅医療・介護研究センターでは企業や大学と協力して研究プロジェクトを実施。仮想現実(VR)を活用したリハビリの研究などを計画している。得られた成果は市内の介護事業所や市民に還元していく。