福祉デザイン学生コンペ 最優秀賞に小山さん、永井さん

2023年1201 福祉新聞編集部
最優秀賞の小山さん(中央)、永井さん(右から2人目)

日本財団は10日、高校生以上の学生を対象とした「日本財団福祉のデザイン学生コンペ」の表彰式を都内で開いた。作品テーマは「日常のある福祉『施設』」。応募総数52点の中から、信州大工学部建築学科の小山咲紀子さん、永井志保さんの作品「郷生――診察とお茶会とおしゃべりと」が最優秀賞に選ばれた。

 

最優秀作品は、小山さんと永井さんが通う信州大がある長野県が舞台。住民同士のつながりが伝統的に強い飯田市の南信濃和田で、人とつながりながら最期まで生きていくための福祉施設を設計コンセプトにした。

 

町唯一の診療所である山崎医院を拠点に、休憩所や足湯、カフェ、こどもが遊べる空間などを配置。地域の人たちが自然に集まる場所にするのに加え、徒歩移動前提の動線にすることで日ごろから健康を意識して生活できるようにした。

 

設計の中心を担った小山さんは表彰式で「丁寧に自分の設計を評価してもらえた。設計者として未熟な部分も多いが、これからも頑張っていきたい」と述べた。

 

小山さん、永井さんには表彰状が授与されたほか、50万円の賞金が贈られた。このほか、優秀賞1点、入選3点がそれぞれ表彰された。

 

学生向けコンペは今回で3回目。これまでは、実際に施設を建築する「みらいの福祉施設建築プロジェクト」の中の企画として行われていたが、今年度から独立して開催することになった。