赤字の介護医療院増 〈医療福祉機構22年度決算分析〉

2023年1122 福祉新聞編集部

介護医療院の2022年度決算における赤字施設の割合が、前年度から5・9ポイント増えて37・7%となった。福祉医療機構(WAM)が貸付先の106施設の経営状況を分析し、10日に公表した。

 

利用者単価、実利用者数が増えたことで1施設当たり事業収益は上昇した一方、原油、物価高の影響により医療材料費、水道光熱費などの費用が増加しており、WAMは「事業費用の増加が増収分を上回ったことで事業利益率、経常利益率が低下し、経営が悪化した」と推察している。

 

施設の開設年度別に赤字施設の割合をみると、21年度が42・9%と最も高く、20年度以前は低い傾向にあった。そのことから21年4月の介護報酬改定で「移行定着支援加算」(1日93単位)が廃止されたことが経営に影響したとされる。