徳島初、社会福祉法人の母子生活支援施設 「地域のプラットフォームに」

2023年0817 福祉新聞編集部
1日に開設した「TSUBAME」

徳島県で社会福祉法人立では初めての母子生活支援施設「TSUBAME」(社会福祉法人あさがお福祉会)が8月1日、徳島市内に開設した。母子生活支援施設は全国的に減少傾向(2021年は208カ所)にあり、県内には1カ所しかない(2カ所は老朽化などにより休止中)。しかし、県では支援が必要な母子の受け皿を整備する必要があると考え、同法人は困った人を支援したいという理念があり、両者の思いが重なって開設に至った。

 

TSUBAMEは鉄骨3階建てで延べ床面積1600平方メートル。総工費約4億8000万円。母子が暮らす2DKの部屋が22戸(うち2戸は緊急一時保護)あるほか、相談室、保育室、学習室、臨床心理室などがある。DVから避難する母子もいることからセキュリティーを徹底している。

 

同法人は徳島市内で高齢、障害、保育の事業を幅広く展開しており、その基盤やノウハウを生かし、母子に寄り添いながらともに生活の悩みを解決していく。特に就労支援では同法人で複数の事業所を運営していることから母親に適した仕事を提供することができる。学習面でも徳島大の学生が教えてくれる機会を設け、ICT(情報通信技術)も活用する。

 

さらにTSUBAMEに隣接して同法人が高齢者の通所介護、放課後等デイサービス、ユニバーサルカフェなどを運営する「つだまちキッチン」があり、そこで母子の食事や育児の支援、世代間交流も図れる。

ふくしの窓口も開設

また、TSUBAMEの建物の1階では新たな試みとして相談無料の「ふくしの窓口」を開設する。職員が常駐し、地域住民の困りごとに応じてさまざまな福祉の情報を提供する。障害者が働く焼き鳥居酒屋(就労継続支援B型事業)も開設予定で、地域住民が気軽に集える場とする。

 

TSUBAMEの開所式で保岡伸聡・法人総括施設長は「今の世の中に本当に必要な形の母子生活支援施設にしたい」と意気込みを示した。将来的にTSUBAMEと「つだまちキッチン」が地域のプラットフォームとなり、分野を越えて横断的に地域を支えていく構想を描く。

 

社会福祉法人あさがお福祉会=1996年設立。地域密着型特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、障害者グループホーム、認定こども園など15以上の事業を展開。事業規模は約8億円。職員数は約170人。

 

福祉新聞の購読はこちら