日ごろのつながり大事 災害時の備え考えるセミナー〈障連協〉

2025年1212 福祉新聞編集部
村岡氏

障害関係団体連絡協議会(阿部一彦会長、障連協)は11月28日、障害者の災害時の備えを考えるセミナーを開き、約50人が参加した。障連協は障害当事者団体を中心に20の全国団体で構成。障害者の安全安心な地域生活に向けた情報連携を図っている。事務局は全国社会福祉協議会にある。

講演では2024年1月の能登半島地震で被災した社会福祉法人佛子園(雄谷良成理事長、石川県)の村岡裕専務理事が登壇。輪島市と能登町の福祉拠点が被害に遭い、多くの職員も被災する中、支援物資を集めて被災施設に届けたり、輪島市役所で運営しているカフェを急きょ、福祉避難所にしたりした。

現在、3カ所の仮設住宅団地でコミュニティーセンターを運営。入浴施設と食堂があり、住民が集い、関わり合い、孤立せずに過ごせる場になっている。法人が実践している「ごちゃまぜ」の福祉が生かされており、村岡氏は「大事なのはつながること。地域が日ごろからつながると災害時にも助け合える」と強調した。

セミナーでは、改正災害対策基本法などのポイントと全国社会福祉協議会の取り組みの紹介もあった。

障連協は、障害者の避難生活における困りごとと解決策を整理した報告書とパンフレットをホームページに掲載しており、活用を呼び掛けている。

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