物価高対策に実効性ある制度的対応を 自民党介護委員会が決議
2026年05月25日 福祉新聞編集部
来年度の介護報酬改定に向け、自民党の社会保障制度調査会介護委員会(委員長=加藤勝信衆院議員)は12日、物価高に実効性のある制度的対応を求める決議をまとめた。賃金と物価が上昇する中、公定価格で運営される介護分野では十分な価格転嫁ができず、経営悪化や人材流出への懸念が強まっていると訴えている。
決議は認知症高齢者の増加と生産年齢人口の減少が進む中、2040年に向けて人材確保や地域の実情に応じた支援体制の構築が極めて重要だと強調。一方、収入が公定価格で決まる介護分野では、約4割が赤字となるなど事業者の経営基盤が弱体化していると危機感を示した。
その上で、継続的な物価上昇を見据え、将来にわたり経営が安定するための制度的対応が必要だと要望。実効性のある人材確保策と、他業種と遜色のない処遇改善の確実な実現を訴えている。
また、報酬体系や算定要件の複雑化に伴って増加する事務負担への配慮や、生産性向上の取り組み、災害時における介護施設などの機能強化も求めた。
会合には、全国社会福祉法人経営者協議会や全国老人福祉施設協議会など13団体が出席。田村憲久元厚生労働大臣は、3年ごとの介護報酬改定では物価や人件費の高騰に対応しきれないとの危機感を示し、現行制度の見直しが必要との認識を示した。

