性犯罪医師の免許取消しを 市民団体が厚労省に申出書を提出

2026年0421 福祉新聞編集部
米田さん

 患者への性的暴行の疑いで、複数回逮捕された精神科医が医師免許を取り消されないのは不当だとする市民団体が14日、行政手続法に基づく申出書を厚生労働省に提出した。

 不利益処分を緊急に下す法的根拠もあるとして、当該医師の聴聞を経ず迅速に取り消すよう求めた。

 同日、厚労省内で記者会見した。精神医療は医師の裁量が他科と比べて大きく、客観的な指標も乏しいため事後の検証は困難だと指摘し、「このまま放置すると、さらに被害者が生まれる」と警鐘を鳴らした。

 申し出たのは「市民の人権擁護の会日本支部」(小倉謙支部長、東京)。患者に対する性的暴行の疑いで3月30日に逮捕された東京クリニック(新宿区)の伊沢純医師の医師免許取り消しを求めた。

 同会によると、伊沢医師は覚せい剤所持や女性患者への性的暴行などの疑いで過去8回逮捕され、一部は有罪となり服役もした。医業停止の行政処分も2回受けている。

 それでも医師免許を取り消すには時間がかかるのが実態だ。同会が過去の医師免許取り消し事例を調べたところ、刑事事件で有罪判決が確定してから取り消し処分まで3年程度かかっている。

 こどもと接する仕事に就く人に性犯罪歴がないことの証明を求める「こども性暴力防止法」が今年12月に施行される予定だが、医師にはそうした仕組みがない。

 同会代表世話役の米田倫康さんは「精神科医には高い倫理性が求められるが、今の医療行政は新たな被害を許している。法改正、法の運用の強化によって被害を防ぐことが急務だ」と語った。

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