社会的養護の必要な医療的ケア児の長期入院 超党派議連が受け皿不足の課題を検討へ
2026年04月04日 福祉新聞編集部
日常的に喀痰吸引や経管栄養などが必要な、医療的ケア児の支援法改正に向けて議論している超党派医療的ケア児者支援議員連盟(野田聖子会長)が3月18日、衆議院第1議員会館で開かれた。社会的養護の必要な医療的ケア児が、地域に受け皿がないため長期入院(社会的入院)せざるを得ない課題への対応を検討した。
2458病院を対象とした調査(有効回答率28%)の中間まとめによると、小児病床のある1病院当たり平均0・7人の長期入院児がいた。長期入院児の7割が医療的ケアを必要とし、そのうち重症心身障害児以外の医療的ケア児は85例だった。
85例の詳細をみると、59例(7割)は医学的に退院可能だが、家庭状況や地域の支援体制不足により退院できないでいた。調査した前田浩利医療法人財団はるたか会理事長は「数十年前は医療的ケア児が地域で暮らすことは考えられていなかったので仕方ないが、家族不在を想定していない制度設計になっている」と現行制度の問題点を指摘した。
その上で、家族に例外的に医療的ケアの実施が認められているように、里親も実施できるよう提言。社会的入院の定義や判断基準の明確化、受け皿となる施設への加算も提起した。
実践報告として千葉県にある医療的ケア対応複合施設「すくすくハウス」(社会福祉法人ワーナーホーム)の大久保夏樹統括施設長が、長期入院から地域移行した医療的ケア児の事例を紹介した。
報告を受け、参加した議員、こども家庭庁、厚生労働省が意見交換した。

