都内特養64%が職員不足 採用経費も増加〈高齢協調査〉
2026年02月19日 福祉新聞編集部
東京都社会福祉協議会高齢者福祉施設協議会の調査で、都内にある特別養護老人ホームの64%が職員不足であることが分かった。職員を募集しているものの、思うような採用ができていない状況が続いている。人員基準を満たせず事業を縮小して運営したことがある特養も4カ所あった。
調査は2025年7~8月に行い、24年度実績について会員特養343カ所の回答を集計した(回答率67%)。
調査では採用経費(参考値)が増加していることも明らかになった。特に混合型では1施設当たり新卒で71万円、中途で276万円かかり、前年度の倍以上に膨れ上がった。新卒と中途を合わせて紹介会社を利用して支払った手数料も、従来型は約500万円、ユニット型は約1160万円、混合型は約1100万円と高額だった。
また、派遣職員を雇用している特養は45%。前年度より3ポイント減ったものの、依然として派遣職員に頼らざるを得ない状況にあった。1施設当たりの派遣介護職員費(人数は不明)は平均1355万円で、最大は1億2196万円だった。
紹介、人材派遣会社を利用する目的は「募集しても応募がない」「即戦力の人材が確保できる」が多く、課題は「直接雇用に比べてコストが高くなる」「短期間で退職してしまう」が上位だった。
調査を担当した諏訪逸人材対策委員長(社会福祉法人至誠学舎立川)は、介護報酬で地域加算を計算する際に使われる人件費割合が特養は45%となっていることに言及し、「実際の特養の人件費率は7割程度であり、実態に即して引き上げてほしい」としている。

