複数の生活拠点持つ人5.1% 国立社会保障・人口問題研究所 人口移動調査

2024年0820 福祉新聞編集部
男女・年齢別、複数の生活拠点を持つ人の割合(発表資料より)

厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は7月30日、2023年に行った人口移動調査の結果を公表した。複数の生活拠点を持つ人の割合を初めて調べたところ、全体の5・1%だった。年齢別では80代が8・6%と最も高かった。

新型コロナウイルスの感染拡大以降、テレワークが進むなど居住形態が多様化したことから調べた。複数の生活拠点を持つ目的は、楽しみを求めるものよりも、仕事、学業、家族の介護といった非自発的なものが多いことも分かった。

居住地が5年前と異なる人は23・3%で、前回調査(16年)の22・4%から上昇。特に同じ都道府県内で移動した人の割合が増えた。5年後に移動する可能性のある人の割合は17・2%で前回調査とほぼ同じ水準だった。

調査は将来の人口移動の傾向を見通すことを目的に1976年に始まり、今回が9回目。23年7月に2万8461世帯の6万3786人分の回答を得て集計した。