天草市社協が市内の小学校に福祉副読本を配布 総合学習で活用
2024年05月07日 福祉新聞編集部熊本県の天草市社会福祉協議会(馬場昭治会長)がこども向けの「福祉副読本」を発行した。市内にある全小学校に配布し、こどもの時から地域を大切に思う心を育むのが狙い。
福祉副読本は、日本の少子高齢化の状況とともに、市内の高齢者や障害者、こどもに関する状況を説明している。また施設種別や法律なども解説。児童相談所などの電話番号も掲載した。
編集には、市の教育や福祉部門の幹部のほか、市小学校校長会も参画している。教育分野とも連携することで、市内にある小学校17校の4~6年生すべてに配布。総合学習の時間などで活用してもらう。
同社協は2015年から、地域社会の一員として思いやりの心を持ってもらおうと「子ども民生委員制度」を創設した。市内にあるすべての小学校のこどもを委嘱し、高齢者宅への訪問活動などを実施。県内外からの視察が相次ぐなど全国からの注目度も高い。
福本壯一・同協議会常務理事は「こどもの時から福祉の心を育てることが、未来の地域をつくることにつながる。こうした地道な活動を続けることで、福祉の仕事を選ぶ若者が増えればありがたい」と話している。