和歌山県と太陽福祉会が木材利用促進協定 施設整備で紀州材活用

2023年1028 福祉新聞編集部
協定書を掲げる皆川理事長(右)と赤津部長=和歌山県提供

10月は「木材利用促進月間」。和歌山県と県日高地方で障害福祉事業を展開する社会福祉法人太陽福祉会(皆川敏治理事長)は12日、建築物木材利用促進協定を締結した。施設整備で県産ブランド木材「紀州材」を積極的に活用して2050年までにカーボンニュートラルの実現を目指す。

 

都市(まち)の木造化推進法に基づく同協定制度は、事業者が国または地方自治体と木材利用に関する構想などを盛り込んだ協定を締結できる。林野庁によると、社会福祉法人がこの協定を締結するのは初とみられる。

 

同会が運営する美浜町の太陽作業所(生活介護、就労継続支援B型)では1986年から木工作業に取り組む。鍋敷きやコースター、プランターなどの木工製品を製造、販売している。

 

協定に基づき、同会は施設整備で紀州材を積極的に活用していく。来年度に開所予定の生活介護事業所「インクルひだか」(日高町)の建物は紀州材などを使った木造平屋建てとする計画だ。一方、県側は広報などを通じて同会の取り組みを応援していく。

 

この日、日高振興局で協定締結式があり、皆川理事長と赤津民芳・同局農林水産振興部長が協定書を取り交わした。

 

同会の中橋彦也事務局長は「木工作業を利用者と長年取り組んできたので木に愛着がある。活用を一層進め、紀州材の振興をお手伝いできれば」と意気込んだ。