孤独・孤立対策推進法が成立 自治体に協議会設置促す

2023年0607 福祉新聞編集部

地方自治体に対して孤独・孤立対策を検討する地域協議会の設置を促す、孤独・孤立対策推進法案が5月31日、参議院本会議で賛成多数により可決された。孤独・孤立の状態にある人を支援する活動が継続的に行われるようにすることなど6項目の付帯決議がついた。施行は2024年4月1日。

 

自治体に設置の努力義務を課す「孤独・孤立対策地域協議会」は、非営利団体などが加わることを想定。出席者には議事に関する秘密保持を義務付け、違反者には罰則を与える。

 

法案は内閣官房が提出したが、成立後は内閣府が所管する。内閣府には首相を本部長とする対策推進本部を設け、対策の重点計画を作成する。同本部の委員は法務大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣らが務める。

 

法案は孤独を覚えることや、社会から孤立することにより、心身に有害な影響を受ける状態を「孤独・孤立の状態」と定義。その予防や、孤独・孤立の状態から脱却する取り組みを「孤独・孤立対策」と呼び、対策の基本理念や国、自治体の責務、国民の努力などを規定した。

 

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