保育施設の事故2772件 過去最多を更新(こども家庭庁)

2024年0817 福祉新聞編集部

こども家庭庁は2日の「子ども・子育て支援等分科会」で、2023年の保育施設などにおける事故報告の集計結果を公表した。前年から311件増の2772件で過去最多を更新。このうち死亡事故は9件で前年から4件増えた。

保育所や認定こども園、幼稚園、放課後児童クラブ(学童保育)などで発生した死亡事故と、治療に30日以上要する負傷・疾病を伴う重篤な事故で、23年中に報告があった件数を取りまとめた。

集計結果によると、死亡事故を除く事故(2763件)の内訳は骨折が最も多く、2189件だった。発生場所は施設の室外(園庭など)が1387件で最も多く、室内1101件が続いた。

最多は認可保育所

施設別の事故件数(死亡事故除く)は、認可保育所が最も多い1267件、次いで学童保育648件、幼保連携型認定こども園567件だった。学童保育の増加が目立ち、前年から83件増えた。

事故で死亡したのは0歳で4件、1歳と2歳で1件ずつ、小学生で3件の計9件。死亡事故発生時の状況は睡眠中が最多だった。

同庁の担当者は事故件数が増えている要因について、事故報告制度の周知が進んでいることや、学童保育の利用児童数が増加していることなどが考えられるとした。