保育士の処遇改善と人材確保を 埼玉県の大野知事が工藤副大臣に要望

2024年0702 福祉新聞編集部
大野知事(左)が工藤副大臣に要望書を手渡した

埼玉県の大野元裕知事は6月13日、保育士の処遇改善と人材確保の推進などに関する要望書を、工藤彰三内閣府副大臣に提出した。

要望書の主な内容は▽保育士の処遇改善と人材確保の推進▽保育料の完全無償化の早期実現▽保育所や放課後児童クラブなどに関する物価高騰への対応▽こどもに対する公費負担医療制度の創設――の4項目。

処遇改善と人材確保の推進では、保育士給与の原資となる公定価格の地域区分で、東京都の特別区と隣接する県内市との間で大きな差が生じていることを強調。公定価格の適切な水準設定と、隣接する市区町村間で公定価格に大きな差が生じないよう、地域区分は公務員の地域手当の区分だけでなく、平均所得や公示価格など他の客観的指標も考慮し、地域の実情を十分に反映することを求めた。

このほか、0~2歳児の保育料の完全無償化や、保育所や放課後児童クラブの安定的な運営を図るため、物価高騰分の公定価格・補助基準額への反映、こども・重度心身障害児・者、ひとり親家庭が安心して医療を受けられる全国一律の福祉医療費助成制度創設を訴えた。