〈能登半島地震〉奥能登の保育士3割が出勤できず 

2024年0320 福祉新聞編集部

能登半島地震で甚大な被害を受けた奥能登4市町(珠洲、輪島市、能登、穴水町)の保育状況について、石川県は7日、聞き取り調査の結果を明らかにした。2月20日時点で、被災前に働いていた奥能登の保育士(206人)のおよそ3割が市町外に避難するなどして出勤できていないことが分かった。

 

市町別にみると、輪島市(91人)の約5割▽珠洲市(37人)の約3割▽能登町(56人)の約2割▽穴水町(22人)の約1割が出勤できていなかった。

 

避難している子育て家庭が地元に戻った場合の保育需要の高まりに対応できるよう、県は奥能登以外からの保育士応援派遣の制度構築を国に要望している。県内の保育関連4団体でつくる「オールこども石川」では保育人材の応援派遣を模索している。

 

県の聞き取り調査によるとこのほか、4日時点で4市町にある全23保育施設のうち、14施設が開所していたことも分かった。保育施設を利用する園児の数は2月20日現在、被災前(1119人)の5割程度だった。