加藤大臣、養護施設を視察 小舎制が特徴の東京家庭学校

2023年1029 福祉新聞編集部
松田施設長(右側手前)と安達理事長(同2人目)から説明を受ける加藤大臣(左側手前)

加藤鮎子・こども政策担当大臣は10月18日、社会福祉法人東京家庭学校(安達高之理事長)が東京都杉並区で運営する児童養護施設を視察した。

 

同施設は、本園とグループホーム5カ所を運営しており、計50人のこどもたちが暮らす。

 

懇談の場で安達理事長は、近年入所理由が多様化していることや、こどものニーズの高度化が進んでいる現状を説明し、課題の解決に向けて取り組む意欲を示した。

 

続けて、松田雄年施設長が、施設の特徴として最大6人の完全小舎制で食事もそれぞれが調理していることなどを紹介。また、法人の歴史などについても話した上で、自立支援に力を入れていることを説明した。

 

これに対し、加藤大臣は入所するこどもの傾向について質問した。松田施設長は「大なり小なり虐待を受けたこどもが多い。外国籍のこどもや、国籍がないこどもも目立ってきている」などと話した。

 

東京家庭学校は留岡幸助が1899年、キリスト教の精神に基づき、民営の感化院として東京・巣鴨に創設。現在は児童養護施設のほか、保育所や障害者を対象にした短期入所などを運営している。2022年3月には屋上庭園のある新たな本園を建設した。