重度障害者の支援拠点 29年度開所、医療的ケアも対応(東京・練馬区)

2024年1108 福祉新聞編集部

東京都練馬区は医療的ケアにも対応した重度障害者の地域生活支援拠点を新たに整備する。区が公募で決定した事業者が区有地(3108平方メートル)に施設を整備、運営する。2029年度の開設を予定している。

同区はこれまで、障害者の地域生活を支えるため、障害の特性に応じた通いの場の整備や、重度障害者のグループホーム増設支援などに取り組んできた。

一方、地域で暮らす医療的ケアが必要な障害者の増加により、通いの場やショートステイが不足、看護師の確保、育成が困難な状況もある。

こうした状況を踏まえ、区は同拠点の整備を決断。拠点では医療的ケアが必要な人や重度障害者の生活介護に加え、在宅生活における家族の介護負担軽減に向けた医療型ショートステイも提供する。

医療的ケアが必要な障害者や、その家族を支える看護師ら専門職を支援する機能を持つのも特徴だ。医療的ケアを実施する区内事業所へ医師を派遣し、医療的ケアに関する指導や相談を受け付けるほか、区内事業所の看護師らに対して研修を実施する予定だ。

同区によると、障害者本人とその家族に加え、支援する専門職を支える機能も備える施設の整備は23区では初の試みになるという。