保護司450人が行進しPR 国際更生保護ボランティアの日
2025年04月28日 福祉新聞編集部
罪を犯した人の立ち直りを支える保護司らの輪を広げようと、2024年に制定された「国際更生保護ボランティアの日」の式典とパレードが4月17日、東京都庁前で行われた。
制定後初の記念日を盛り上げるため、保護司ら約450人がシンボルカラーの黄色いスカーフを着けて行進した。法務省東京保護観察所、東京都保護司会連合会が主催した。
パレードには、日本の保護司制度を学ぶために来日しているケニア共和国の官僚10人も参加した。仮釈放などによる保護観察中の人の立ち直り支援に無償で当たる保護司は日本独自の仕組みで、これまでも海外から注目されてきた。

映画「幸せの黄色いハンカチ」にちなんだ黄色いスカーフを身につけて行進した
24年4月17日にオランダで開かれた「世界保護司会議」は、保護司を含むボランティアの世界的認知を高め、その国際的なネットワークづくりを促すため、毎年4月17日を「国際更生保護ボランティアの日」と制定した。
今年1月1日現在の保護司の数は4万6043人で、60歳以上が8割を占める。年々担い手が減っており、法務省の検討会は24年9月、保護司を安定的に確保するための方策を報告書にまとめた。
パレードに参加した山田憲児元日本社会事業大特任教授(更生保護)は本紙の取材に「保護司という日本の文化を輸出する機運が高まってきた。誰も排除しないインクルーシブな社会を目指すというメッセージを発信したい」と話した。