政府、防災庁設置法案を閣議決定 今秋の発足目指す
2026年03月15日 福祉新聞編集部
政府は6日、防災庁設置法案などを閣議決定した。首相を組織の長とし、事務を総括する防災大臣を置く。事前防災と発災時の対応から復旧・復興までの一貫した災害対応の司令塔とする。同日、国会に提出した。成立すれば、政令の定めにより今年12月31日までに施行される。政府は今秋の発足を目指す。
防災庁は内閣直属の組織とする。防災に関する基本方針策定や、大規模災害に対処するための企画立案・総合調整を担当する。防災大臣には各府省庁への勧告権を付与する。
職員1・6倍に
政府は現在の防災部門を改組して予算や人員体制を強化する。220人の内閣府防災を1・6倍の352人体制に増やす。
地域レベルでの防災力を強化するため、地方機関の「防災局」も置く。自治体職員だけでなく、民間を含む人材の育成にも取り組む方針で、「防災大学校」の立ち上げを検討する。
東日本大震災後の2012年2月から10年間の時限設置としつつも、延長している復興庁との関係については、牧野京夫復興大臣が同日の会見で、「防災庁との統合予定は現時点で決まっていない」と述べた。
基本法に理念追加「良好な生活環境」
防災庁設置に伴う関係法の整備法案も同日閣議決定した。関係する法律の一つ、災害対策基本法には基本理念を2点追加した。
一つは災害のリスク評価だ。災害が国民生活に及ぼす影響を調査し予測することを明記した。もう一つは被災者を援護する際の留意点で、「すべての被災者がその被災地にかかわらず、できる限り、良好な生活環境をあまねく享受できるようにすること」とした。
避難生活のストレスなどによる災害関連死を防ぐことを意識して「生活」という文言を条文に盛り込んだ。体育館などの避難所だけでなく、在宅避難の人も念頭に置いた。
赤間二郎内閣府特命担当大臣は災害のリスク評価について「社会の弱い部分を具体的に明らかにすることにより、対策を適切に講じることができる」と述べ、重要視した。

