障害者施設の虐待、過去最多1267件 うち23%は過去にも
2026年01月14日 福祉新聞編集部
厚生労働省は昨年12月24日、2024年度に自治体が対応した障害者虐待の状況を発表した。障害者福祉施設職員による虐待として相談・通報を受けたのは5870件(前年度比4・5%増)で、このうち自治体が虐待と判断したのは1267件(6・1%増)だった。いずれも障害者虐待防止法施行(12年10月)後の調査開始以来、過去最多となった。
厚労省は背景について「些細ささいなことでも気になることがあれば自治体に連絡するよう呼び掛けており、そうした意識が浸透してきた」と分析している。
虐待の類型(複数回答)は身体的虐待、心理的虐待がそれぞれ約半数を占めた。虐待のあった施設は▽グループホーム32%▽障害者支援施設19%▽放課後等デイサービス12%―の順に多かった。
虐待者の66%が男性で、職種は▽生活支援員▽管理者▽世話人―の順に多く、雇用形態は正規55%、非正規19%。虐待した理由の上位は「教育・知識・介護技術などの問題」「倫理観や理念の欠如」「職員のストレスや感情コントロールの問題」だった。
1267件のうち23%(294件)は過去(12年10月以降)にも虐待が起きており、3%(40件)は改善勧告・命令などの措置を受けていた。
虐待を受けた障害者は2010人(14・7%減)。障害種別は知的が68%で突出して多く、障害支援区分では5、6の重度者が48%を占め、38%に行動障害があった。
一方、家族による虐待に関する相談・通報は1万1656件(16・9%増)で、このうち虐待と判断されたのが2503件(9・6%増)。被虐待者は2518人(10・2%増、死亡3人)。いずれも過去最多を更新した。

