児相の虐待情報共有 警察とリアルタイムで(兵庫県)
2024年10月24日 福祉新聞編集部兵庫県は、児童相談所が把握する児童虐待事案について、警察とリアルタイムで情報共有するシステムの運用を今月から開始した。これまで月に1度だった情報共有機会が格段に改善されることで、迅速な児童虐待対応につながることが期待される。
児童虐待情報共有システムは氏名、性別、生年月日、住所、虐待種別といった基本的な情報に加え、過去の通告状況や一時保護歴といった詳細な情報が、1時間ごとに即時更新される。
各警察署は直接システムにアクセスすることができるため、児相の取り扱い歴を踏まえ、警察官が現場で迅速にこどもの保護や虐待通告といった対応が可能になるという。
虐待による外傷やネグレクト、性的虐待があると考えられる事案に関する情報や、児相が通告受理後にこどもと面会できず、48時間以内に安全確認ができない事案に関する情報など、緊急度が高い情報については、新着表示機能を付与して見落とし防止を図る。
県によると、児童虐待事案のリアルタイム情報共有システムが導入されているのは埼玉県のみで、今回で2例目になるという。
システムには、独自で児相を運用している神戸市と明石市の情報は含まれていない。県は今後、2市に対してシステムへの参加を呼び掛けていく。