能登地震から半年 施設職員らが被災保育所を支援

2024年0710 福祉新聞編集部
全国の施設職員らがローテーションで保育所を支援した=全国子ども家庭養育支援研究会提供

全国子ども家庭養育支援研究会(会長=相澤仁大分大教授)は4月から6月にかけ、能登半島地震で被災した石川県穴水町の保育所3カ所に職員を派遣支援した。

中でも、社会福祉法人里山福祉会が運営する「光琳寺保育所」は、地震で保育室の床が傾いたことなどから、立ち入り禁止となった。3月から近隣の向洋小学校の一部を間借りして再開したが、慣れない場所での保育に負担が大きかったという。

そこで、同研究会を構成する全国児童家庭支援センター協議会、日本ファミリーホーム協議会、全国里親会に所属する社会福祉法人の職員らが4月30日から1週間ごとに交代で、保育補助として現場を支えた。

多くの職員が保育士や社会福祉士、心理士などの資格を持っており、発達障害のあるこどもへの個別対応も行った。

支援の間、派遣職員らは同県宝達志水町にある児童養護施設「しお子どもの家」に宿泊した。しお子どもの家は社会福祉法人聖ヨハネ会が運営していたが、今年3月に閉鎖したことから、支援の申し出があったという。

このほか同研究会は、神杉保育園と平和こども園でも同様に支援。6月末までに延べ約30人を派遣した。

橋本達昌全国児家セン会長は「被災した保育所では通常よりも仕事量が増える。助け合いによって、少しでも負担の軽減につながれば」と話している。