こども園の課題を常設部会で議論へ 全保協研究大会

2023年1128 福祉新聞編集部
基調報告する奥村会長

全国保育協議会(奥村尚三会長)の第66回全国保育研究大会が16、17日、大分県内で開かれた。奥村会長は認定こども園の課題などを議論する「認定こども園特別委員会」を常設の部会にすることを検討するなど、認定こども園をめぐる議論を一層活発化させる考えを明らかにした。

 

認定こども園は2022年4月1日現在、認可保育所や幼稚園からの移行が進み、前年から635園増の9220園となり、幼稚園(9111園)を上回った。

 

奥村会長は「多様な保育ニーズに対応するため、認定こども園のあり方や課題を引き続き検討する必要があり、一層の力を注いでいきたい」と述べた。

 

その上で、認定こども園特別委員会の部会化を図る方針を示し、「すでに認定こども園になった施設、移行を考えている施設に向けた情報発信や研修会の実施に加え、認定こども園独自の課題について国への要望活動を行えるよう活動していきたい」と話した。

 

このほか、人口減少に伴う施設経営をめぐり、社会福祉法人連携の必要性を指摘。「安易に経営統合を前提とした議論は避け、法人の理念や地域の状況を踏まえ、法人の自主的な判断により連携や協働化を検討すべきだ」と訴えた。