大学生によるこども食堂「ほのぼのハウス」 埼玉・草加で初めて開催

2023年0530 福祉新聞編集部
大学生とクッキー作りを楽しむこどもたち

 大学生によるこども食堂「ほのぼのハウス」が5月13日、埼玉県草加市で開かれ、年中から小学6年まで9人のこどもが参加した。クッキーを作り、夕食のカレーを食べ、約2時間半、にぎやかで楽しい時を過ごした。

 

 主催したのは獨協大経済学部の4年生4人。市内には12のこども食堂があるが、学生主体は初めて。SDGsを学ぶ過程で知ったこども食堂に一度参加し、自分たちもやってみようと思ったという。

 

 大学生は開始前からこどもたちに話し掛けて緊張をほぐし、クッキーの生地を練ったり型を抜いたりする作業を丁寧にサポート。大学生ならではのコミュニケーションでこどもたちを和ませた。

 

 初めてクッキーを作った小学4年の男児は「大変だったけど楽しかった」と話した。自分の好きなキャラクターのクッキーを作るこどももいた。クッキーが焼き上がった時には「わぁー」と歓声が上がった。

 

 カレーは約25人分を大学生が事前に料理した。野菜の一部と米は寄付を受け、そのほかは自分たちの持ち出しだった。開催1週間前まで参加者が1人もおらず不安もあったが、主催した黒川希花さんは「自由に楽しくできた。今度は一緒に体を動かすこともしたい」、小森谷杏果さんも「順調にできてよかった。年度内に2回目を開きたい」と意気込んでいる。

 

 学生こども食堂ネットワーク全国大会事務局の佐藤匡史さんによると、全国には学生主体のこども食堂は約70あり、月1回定例会を開いて情報を共有している。

 

 活動の課題は継続性、周知方法、資金調達で、佐藤さんは「コロナが落ち着いて地域のために活動したい学生が増えると思うので、その下支えをしていきたい」と話している。

 

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