若年女性の自殺増加 厚労省が昨年の確定値公表

2024年0404 福祉新聞編集部

厚生労働省は3月29日、2023年の年間自殺者数(確定値)が2万1837人で、22年より44人減ったことを公表した。男性は22年より多い1万4862人、女性は22年より少ない6975人だった。ただし、20代までの若年者に限ると、男性は2030人で22年より106人減ったが、女性は1301人で156人増えた。

 

若年女性の自殺増が目立つ結果となり、特に学齢期の女子で顕著に増えた。

 

小中高校生の自殺は過去最大だった22年より1人少ない513人。男子は34人減の259人、女子は33人増の254人で、自殺者数の男女差が縮まってきた。

 

政府は23年6月に「こどもの自殺対策緊急強化プラン」をまとめ、若年者の自殺対策を進めている。厚労省は「多くのこどもや若者が利用するSNSの相談事業を強化するなどしていきたい」としている。

 

男性の場合は30~70代の自殺が22年よりも増え、反対に女性は30歳以上の自殺が減った。30歳を境に、男女の自殺傾向が明確に分かれた。