全社協会長に村木厚子氏 元厚労次官、社会・援護、児童局長

2023年0627 福祉新聞編集部
村木氏

 全国社会福祉協議会は6月20日に開催した理事会で、新会長に村木厚子・津田塾大客員教授を選出した。前身の中央慈善協会から数えて11代目の会長となる。理事会で村木氏は「社会福祉を前に進められるよう努力したい」と意気込みを語り、関係者への協力を求めた。

 

 村木氏は1955年生まれの67歳。78年に旧労働省に入省し、厚生労働省の雇用均等・児童家庭局長や、社会・援護局長、事務次官などを歴任。21年からは内閣官房孤独・孤立対策担当室の政策参与にも就任していた。

 

 同日の理事会では、全会一致で村木氏を選出。副会長5人と常務理事2人については全員が再任された。また、顧問には元会長の長尾立子氏と齋藤十朗氏が再任され、今回退任した清家篤・前会長も新たに就いた。

 

 就任あいさつで村木氏は「全社協の歴史を学ぶと、日本の社会が大きく変わるたびに変革しながら福祉の中心という役割を果たしたことに感動する」と述べた。その上で「各分野を横につなげる組織としての役割は今後大きくなる。住みやすい地域づくりに向け、地域に足場のある全社協と社協のパワーは本当に大事だ」と強調。「皆さんの力を借り、社会福祉というパブリックな仕組みを前に進めるために努力したい」と決意を語った。

 

 なお、歴代の全社協会長には役員報酬や賞与を返上するという慣例がある。理事会では村木氏から同様に報酬辞退の申し出があったことが報告された。

中央共募と老人クラブ会長も

 全国老人クラブ連合会は19日の理事会で新会長に村木氏を選出した。また、中央共同募金会でも21日の理事会で村木氏を新会長に決めた。

 

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