社会的養護の見学フェア チャイボラがオンラインで開催
2023年06月23日 福祉新聞編集部NPO法人チャイボラ(大山遥代表理事)は5月20日から5回に分けて、児童養護施設などへの就職を目指す人を対象にした見学フェアをオンラインで開催した。全国の学生や社会人ら延べ350人が参加。社会的養護施設に限定した見学フェアは国内で初めて。
見学フェアは、国が行う社会的養護魅力発信等事業の一環。全国を5ブロックに分けて開催し、児童養護施設や乳児院、母子生活支援施設、自立援助ホームなど77施設が参加した。
6月3日に開かれた近畿と中国地方対象の見学フェアでは、会の冒頭で大山代表が施設ごとの役割などを説明。その後、参加者らは希望する施設に分かれて話を聞いた。
児童養護施設「双葉学園」(神戸市)の職員は最初に法人の理念などを説明した。その上で、五つある小規模ユニットごとの特徴について語った。
仕事内容では、こどものケアだけではなく、記録の重要性も強調。外部講師による研修も充実していることをアピールした。さらに、施設が企画するイベントの写真を見せながら、「行事がたくさんありすぎて驚くのでは」などと語った。
参加者からは「こどもと関わりながらどんなことを意識しているか」「こどもが悪い言葉を使ったときに、どのように対応するのか」などの質問が出た。
2018年に設立されたチャイボラは、社会的養護施設の情報を無料で紹介する総合情報サイトや、施設見学会、研修などを運営。今年度から国が始めた社会的養護魅力発信等事業に採択された。
児童養護施設の非常勤職員でもある大山代表は「職員一人ひとりが自身の言葉で仕事の苦労や魅力を伝えると、参加者の目の色が変わる。今後も施設と連携しながら、もっと魅力を伝えていきたい」と話している。