障害者雇用ビジネス事業者の届け出義務化へ 不適切事案に指導、勧告〈厚労省案〉
2026年09月07日 福祉新聞編集部
厚生労働省は8月31日、労働政策審議会障害者雇用分科会を開き、農園やサテライトオフィスなどを利用企業に貸し、そこで働く障害者の採用や雇用管理を支援する「障害者雇用ビジネス」について障害者雇用促進法に定義を定め、ビジネス事業者に事業開始の届け出を義務付ける考えを示した。来年の通常国会への同法改正案の提出を目指す。
ビジネス事業者には今後策定するガイドラインに沿った援助を行うことを努力義務とし、不適切事案には指導、勧告できるようにする。ホームページで年1回以上の情報開示も求める。一方、利用企業のガイドラインは障害者雇用の質のガイドラインの中に位置付け、努めるべき事項を定める。
障害者雇用ビジネスを巡っては、利用企業がビジネス事業者に雇用管理を丸投げすることなどにより不適切事案が生じ、雇用責任も薄く、障害者の能力発揮の成果が活用されていないことなどが問題視されている。
それを踏まえ、障害者雇用ビジネスの定義は、第三者が提供する就業場所で障害者を勤務させていることに加え、利用企業の障害者の雇用管理に対する外部からの関与(コンサルティング含む)を反復継続して行うものとする。今後、障害者雇用ビジネスが変化することも想定されるため、多様な業態が含まれるようにし、障害者就業・生活支援センターなどを除く。事業名は「障害者雇用援助等事業」(仮称)とする。
また、利用企業に義務付ける報告は、通常の労働者の就業場所と異なる場所で第三者から障害者雇用に関する援助を受けたり、障害者への日常的な援助を受けたりする場合を対象とする。現行で事業主に義務付けられている障害者雇用状況報告に、障害者雇用ビジネスに関する項目を新たに設ける。
分科会は個別の論点について議論を深め、年末に報告書を取りまとめる。

